患者支援・医療支援・教育の取組
摂食嚥下サポートチーム(SST)
近年当院では、脳卒中だけでなく加齢やオーラルフレイル、内部障害、パーキンソン病などにより摂食嚥下機能に問題を抱える患者様が増加傾向にあります。そういった患者様に対応するため、2024年に多職種による摂食嚥下サポートチーム(SST)が設立されました(2024年は3階病棟のみで活動)。 摂食嚥下サポートチームでは、入院される全ての患者様に対し「KTバランスチャート」を使用して摂食嚥下に関するあらゆる視点から評価を行います。そして、何らかの問題を認めた患者様には、時には歯科やRNST(リハビリテーション栄養サポートチーム)と連携しながら対応していきます。VF(嚥下造影)検査やVE(嚥下内視鏡)検査により詳細な評価を行うこともあります。退院前には、自宅での食生活で気を付けることや美味しく楽しく安全に食事をする工夫を説明させていただきます。
「口から食べる」ことは、栄養摂取の手段であるだけでなくQOL(生活の質)の向上にも繋がります。誤嚥性肺炎や窒息を予防しながら、入院中も退院後も患者様にとって食生活が幸せな時間となるよう、チーム一丸となってアプローチしていきます。
褥瘡対策・NST
(栄養サポートチーム)
当院では、入院患者さん全員に栄養スクリーニングを行い、栄養状態を評価しています。
その結果をもとに、多職種(医師、看護師、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、薬剤師等)が関わり、色々な病態に応じて適切な栄養管理とリハビリテーションが行われるよう栄養サポート活動を実施しています。
特に「低栄養状態・低栄養リスクの改善」に力を入れており、2週間に一度のラウンドでは栄養管理とリハビリ情報を共有しながら、リハ栄養プランを検討しています。
また毎月の委員会ではラウンド状況の共有や、リハ栄養に関する勉強会等を実施しています。
また、褥瘡に関しては、各病棟からの症例報告、患者さんの背景をふまえ適切な褥瘡ケアや褥瘡予防ケアが提供できるよう、様々な職種が協働し、それぞれの専門分野の視点で話し合っています。
ICT(感染対策チーム)
感染対策のための指針に準拠し、感染対策の実施、感染に関する調査活動、感染発生時の感染経路の調査およびコントロール、また職員の感染管理に関する教育などをおこなっています。
感染対策チーム(ICT)は、医師、看護師、理学療法士・作業療法士、薬剤師、臨床検査技師、事務職等の職種で構成されています。
コンサルテーション、院内ラウンド&ミーティングは定期的に行い感染症サーベイランス・アウトブレイクの早期発見と対応等を行っています。
研修や他院との合同会議に参加し情報共有を図っています。
RMT
(リスクマネージメントチーム)
RMT(リスクマネージメントチーム)は、医療安全対策と患者さんの安全確保を推進するための組織で、各部門・部署と連携した継続的な医療安全活動に取り組んでいます。具体的な業務としては、インシデント・アクシデント事例の実態把握と背景要因の分析、再発防止策の検討、改善策等の指示・啓発・広報及び医療安全に関する職員研修の企画等を行っています。RMT会議を、毎月1回実施し、事例検証、医療事故の防止や教育等も含めた医療の質の向上など医療の安全管理に関する事項について検討を行うなど、病院の医療安全対策に取り組んでいます。その他の各種委員会とも連携して活動しています。
なお、医療安全管理室のこれまでの取り組みは以下のとおりです。
2024年度
- 緊急時対応フローチャートの作成
2023年度
- 心肺機能停止(CPA)及びRapid Response System(RRS)における緊急対応マニュアルの作成
- 神戸リハオリジナルYouTubeチャンネルで医療安全研修の実施
2022年度
- 睡眠導入薬の院内フォーミュラリーを作成(リハの促進・事故防止対策の一環)
- 神戸リハオリジナルYouTubeチャンネルで医療安全研修の実施
患者サービス委員会
神戸リハビリテーション病院では、入院患者来院するすべての皆様に当院を少しでも満足していただけるよう、さまざまな試み、取組みを行っています。
教育・研修支援チーム
看護部、リハビリテーション部を中心に定期的に研修会を実施しています。
BLS研修を年1回定期的に開催しています。
神戸リハオリジナルYouTubeチャンネルを利用して e-ラーニング研修等、当院スタッフが独自で作成した研修や院外の講師を招聘しての講演会等も企画しています。
独自性及び充実度の強化をはかりながら、教育・研修を支援しています。
内部障害リハ推進チーム
当院の取り組みの柱のひとつとして内部障害リハを掲げている。内部障害患者の安全で円滑なリハビリテーション運営と患者ケアを推進するために活動しています。
CURE-KOBEの推進に向けて連携して取り組んでいます。
研修会・ミーティング・勉強会も随時行っています。